・身体計測

・血圧測定

・血液検査

・尿検査

・心電図

・胸部レントゲン

<身体測定>

身長、体重、腹囲を測ります。また、肥満度の指標であるBMIを計算します。

・腹囲

肥満の中でも、内臓脂肪型肥満が動脈硬化を進行させます。腹囲は、内臓脂肪型肥満をみる指標の一つです。

性別 基準値
男性 85㎝未満
女性 90㎝未満

・BMI (Body Mass Index)

体格の指標で、体重(㎏)÷身長(m)という計算式で算出します。BMI=22が標準体重です。

BMI 判定
18.4以下 低体重
18.5~24.9 普通体重
25~29.9 肥満1度
30~34.9 肥満2度
35~39.9 肥満3度
40以上 肥満4度

<血圧測定>

血圧は、血液が血管を押す圧力のことです。今では日本人の3人に1人が高血圧といわれています。高血圧は、今すぐ病気を発症することは少ないですが放置すると動脈硬化が進む恐れがあり、脳血管疾患や心疾患といった大きな病気を引き起こす要因の一つです。そのため「少し血圧が高いだけ」と軽視せずに改善することが必要です。

高血圧には、生活習慣や遺伝によるもの(本態性高血圧)と、血圧を調節するホルモン異常などの特定の病気が原因のもの(二次性高血圧)があります。当院では、本態性高血圧なのか二次性高血圧なのかを調べる検査を行った上で治療をしていきます。

→高血圧について詳しく知りたい方はこちら

分類 収縮期血圧 拡張期血圧
正常域血圧 至適血圧 120未満 かつ 80未満
正常血圧 120~129 かつ/または 80~84
正常高値血圧 130~139 かつ/または 85~89
高血圧 Ⅰ度高血圧 140~159 かつ/または 90~99
Ⅱ度高血圧 160~179 かつ/または 100~109
Ⅲ度高血圧 180以上 かつ/または 110以上
(孤立性)収縮期高血圧 140以上 かつ 90未満

<血液検査>
血液は血管の中を巡って全身に酸素や栄養などを送り届けています。血液検査は、その血液に含まれている細胞や酵素、抗体などの数を数値化して、病気の診断やリスクを見つける検査です。主に貧血、肝臓の異常、腎臓の異常、脂質異常症、糖尿病などの病気が分かります。自覚症状が現れる前に病気が進行してしまっている場合もあるため、早期にリスクを知ることで予防や治療に役立てることもできます。

血球系検査・・・赤血球数、血色素量(ヘモグロビン)、ヘマトクリット、白血球、血小板数

・赤血球
呼吸によって肺から取り入れた酸素を全身に運び、不要になった二酸化炭素を肺に送る役割があります。

・ヘモグロビン
赤血球に含まれている赤い色素で、鉄とたんぱく質からできています。

・ヘマトクリット
全血液中の赤血球の割合のことをいいます。
高いとき・・・体の水分が減少し脱水症状を起こして数値が高くなっていることや、赤血球を作る量が異常に増える病気が考えられます。
低いとき・・・出産や月経などの生理的な原因の他に、血液が正常に作られなくなる病気などが原因となります。

→貧血について詳しく知りたい方はこちら

・白血球細菌
やウイルスから体を守る免疫に役立つ細胞です。感染や炎症を起こしているかが分かります。
高いとき・・細菌感染症や喫煙、ストレスが原因のことが多いですが、がん、心筋梗塞、事故などによる外傷なども原因となりえます。また、白血病など、白血球が異常に増加する血液のがんもあります。
低いとき・・・風邪などのウイルスに感染したときに一時的に低下することも多いですが、白血病、再生不良性貧血などの血液疾患や薬(抗がん剤など)の副作用などが原因の場合もあります。

・血小板数
血小板は、出血したときに血液を固めて出血を止める働きがあります。
高いとき・・・重度の鉄欠乏性貧血や肺炎、血小板が異常に多く作られる病気が原因となります。
低いとき・・・骨髄で血小板を十分に作ることができなかったり、血小板が体の中で壊される、大量に消費されるような病気があると低くなります。

肝機能・・・総タンパク、アルブミン、AST・ALT・γ-GTP
肝臓は体内で最も大きな臓器で、栄養の合成や毒素の分解など大切な機能を担っています。

・総タンパク
血液中のたんぱく質の量を表しており、多くは肝臓で作られます。肝臓で作る量が減る、体外へ出ていく量が増える、食事からの摂取量が減ったりすることで低下します。そのため、肝臓や腎臓の異常や体の栄養状態などが分かります。

・アルブミン
血液に最も多く含まれるたんぱく質で、主に肝臓で作られます。肝臓の機能が低下してアルブミンを作る能力が低下すると数値が下がります。また、栄養不足でもアルブミンを作ることができなくなるため、栄養状態の目安にもなります。

・AST、ALT
ASTは肝臓や心臓、筋肉に多い酵素で、ALTは肝臓に多い酵素です。細胞が壊されると値が高くなります。そのため、肝臓や胆道の疾患、心疾患などの程度が分かります。

・γ-GTP
主にアルコールの飲み過ぎや、肝臓や胆道に異常があると高くなります。 

腎機能・・・クレアチニン、eGFR

・クレアチニン
アミノ酸の1つであるクレアチンが代謝されたあとの老廃物で、腎臓でろ過されて尿中に排泄されます。筋肉量が多いほど量が多くなるため、基準範囲に男女差があります。腎臓の機能が低下すると数値が上がります。

・eGFR
腎臓の機能の指標です。低いと腎臓の機能が低下していることを意味しています。

尿酸(UA)
尿酸は、プリン体が代謝されたあとの残りかすのようなものです。尿酸が高い状態が続くと、結晶として関節に蓄積していき、痛風発作や尿路結石につながります。
→高尿酸血症について詳しく知りたい方はこちら

血中脂質・・・LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪

・LDLコレステロール通称「悪玉コレステロール」と呼ばれるもので、LDLコレステロールが多いと血管の壁にこぶ(プラーク)ができて動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞などの危険性が高くなります。

・HDLコレステロール善玉コレステロールと呼ばれるもので、血液中のコレステロールを回収する役割があります。そのため、HDLコレステロールが少ないと動脈硬化の危険性が高くなります。

・中性脂肪糖質がエネルギー源として脂肪に変化したものです。数値が高いと、動脈硬化を進行させます。
→脂質異常症について詳しく知りたい方はこちら(脂質異常症のページへ)

糖代謝・・・血糖値、HbA1c

・血糖値
血液中のブドウ糖の濃度のことで、血糖値を調節するホルモンによってコントロールされています。

・HbA1c(ヘモグロビン・エー・ワン・シー)
過去1~2カ月の血糖の平均的な状態が分かるため、糖尿病のコントロールの指標となります。
→糖尿病について詳しく知りたい方はこちら

<尿検査>

項目 正常値 分かること
尿蛋白 慢性腎臓病、腎盂腎炎、糸球体腎炎、ネフローゼ症候群などの腎臓の病気や、膀胱炎、尿道炎などが疑われます。
病気が無くても、高熱や過労で陽性になることもあります。
尿潜血 腎炎や腎結石などの腎臓病や、尿管結石、尿道炎、前立腺炎、膀胱炎などが疑われます。
女性では生理の前後に陽性となることもありますし、一時的な潜血は誰でも起こることがあります。
尿糖 血糖値がある値(おおよそ160~180mg/dl)を超えると、糖が腎臓で再吸収しきれなくなり尿中に出てきます。糖尿病、甲状腺機能亢進症などで陽性になります。
尿ウロビリノーゲン +・± 急性・慢性肝炎や胆管結石などの肝臓や胆のう疾患を疑います。
尿沈渣 尿中に含まれている血球・細胞・円柱・結晶・細菌などを調べることで、どのような病気があるのかを判断します。
尿比重 1.005~1.030 尿比重が低い場合は、腎不全、尿崩症など尿を濃縮する機能の低下が疑われます。一方で、糖尿病、脱水症、水分喪失の多い場合 (高熱、下痢、嘔吐など)では比重が高くなります。

<心電図>

心臓は全身に血液を送るポンプの役割があります。心臓の電気活動をグラフ化したものが心電図です。心臓のリズムの異常(不整脈)や、狭心症・心筋梗塞など命に関わる病気の手がかりを教えてくれます。
→詳しく知りたい方はこちら

<胸部レントゲン>

肺炎、肺結核、肺がん、肺気腫、胸水、気胸など呼吸器の疾患の有無や程度が分かります。また、心臓が大きくなっているかを見て心疾患の発見にもつながります。以前からの変化をみるために、定期的に検査をすることが大切です。

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