めまいは、大きく分けて2つのタイプがあります。
①回転性めまい:自分自身や周囲がグルグル回るように感じる
②ふらつき感(非回転性めまい):体がグラグラ揺れる、フワフワする、立ちくらみ
当院では、めまいの症状について詳しく問診し、神経学的な診察を行います。その上で、必要があれば脳に異常が無いかを調べるために検査のできる医療機関をご紹介します。また、症状に応じて、めまいの症状を抑える薬や漢方薬を処方します。
<めまいの症状と原因は?>
めまいには、耳や脳の中に原因があるものとそれ以外に原因があるものがあります。
①回転性めまい
景色や天井が回るように感じます。このめまいを起こすのは耳の病気が多く、以下のようなものがあります。
・良性発作性頭位めまい症
起き上がったときや振り向いたときなどに突然周囲や自分がグルグル回ったり、体がグラグラするように感じたりします。安静にしていれば徐々に改善し、長時間持続することはありません。また、耳鳴りや耳の聞こえが悪くなることもなく、自然に良くなっていく場合がほとんどです。
・前庭神経炎
風邪などの後、数日にわたって続く場合、耳から脳に続く前庭神経が炎症を起こしていることが疑われます。前庭神経は平衡感覚に関わる神経です。そのため、前庭神経に炎症が起きると強い回転性めまいが突然あらわれ、数時間から数日続くことがあります。
・メニエール病
耳の奧にある内耳の病気です。激しいめまいを繰り返し、多くは耳の聞こえにくさを伴います。回転性めまいが突然あらわれ、10分から数時間続きます。めまいに加え、耳鳴りや耳が詰まった感じを伴います。
・突発性難聴
突然聴力が低下したときは、突発性難聴が疑われます。突発性難聴でめまいを伴うものは2~6割とされています。
②ふらつき感
宙に浮いた、雲の上を歩くような感覚になります。めまいの他に次のような症状があるときは、小脳や脳幹部の血管障害の可能性があるため、早急に受診が必要です。
・まっすぐ歩けない
・呂律がまわらなくなった
・血圧が普段より上昇している
・片側の手足に力が入らなくなった
・片側の顔の動きが悪くなった
・激しい頭痛がある
・物が二重に見える
・顔や手足の感覚が鈍くなった
<耳や脳以外が原因のめまい>
めまいは耳や脳以外の原因で起こることがあります。
・血圧の異常
めまいは、低血圧でも高血圧でも起こる可能性があり、起立性低血圧(立ちあがった時に血圧が下がる)では立ちくらみを生じます。
・不整脈
不整脈で一時的に脳への血流が低下することがあり、気が遠くなるようなめまいを感じることがあります。繰り返すようなら早めに受診しましょう。
・貧血
貧血では、全身倦怠感、動悸、息切れなどのほか、立ちくらみのようなめまいを伴うことがあります。
鉄欠乏性貧血 悪性貧血
・自律神経失調症
自律神経のバランスが崩れ、冷えやのぼせ、動悸など全身の症状が起こることが多いといわれています。耳鳴り、めまいが現れることもあります。
・更年期障害
更年期にホルモン分泌が変化し、そのために全身の症状が出現します。症状としては、肩こり、疲労感、頭痛、のぼせや発汗が多く、めまいを伴うこともあります。
<受診の目安とポイント>
めまいを起こす病気で最も怖いのは脳の病気です。めまい以外の症状を伴う場合はもちろんですが、突然起こった初めての強いめまいは、脳の病気でないことを確認する必要があります。
めまいが続く、何度も繰り返すような場合には受診を検討してみましょう。
耳の症状が主な場合 → 耳鼻科へ
体の症状が主である場合や、判断に迷う場合 → かかりつけ医や近くの内科へ
診察時には、どういっためまいか、めまいの他にはどんな症状があるか、最近の生活の変化などを教えてください。
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