肝臓の細胞に中性脂肪が過剰に溜まった状態のことをいいます。放置すると、脂肪肝炎(肝細胞が壊れてしまい、炎症が起きた状態)⇒肝硬変⇒肝がんに進行することがあります。

【症状】

脂肪肝のうちはほとんど自覚症状がありませんが、進行すると、食欲不振、倦怠感、発熱、右上腹部の痛みなどが現れます。さらに肝機能が低下し肝硬変が進むと、浮腫、腹水(お腹に水が溜まること)、黄疸、吐血、意識障害などの症状が現れるようになります。

【検査】

脂肪肝の有無は腹部エコー検査で調べることができます。血液検査では、AST・ALT(肝機能の値)、中性脂肪、総コレステロールの上昇などを認めます。

脂肪肝が進んで脂肪肝炎が疑われるときは、肝臓の細胞を採取して顕微鏡で調べる肝生検が必要となります。

【脂肪肝の種類】

脂肪肝は、お酒の飲み過ぎにより起こる「アルコール性脂肪肝」と、お酒以外の原因で起こる「非アルコール性脂肪肝」に大別されます。他にも、薬剤や妊娠によるもの、ウイルス性肝炎などの他の肝疾患によるものがあります。

●アルコール性脂肪肝

【原因】

長期にわたる多量飲酒により、アルコールを解毒してくれる肝臓の働きに異常が生じて肝臓に脂肪が溜まってしまいます。

肝障害をきたす目安は、5年以上の長期間にわたる1日 日本酒3合以上の飲酒量とされています。ビールでは大瓶3本、ウイスキーではダブル3杯くらいの量です。女性は、この3分の2の量で肝障害が生じるといわれています。

【治療】

軽い脂肪肝であれば、飲酒量を減らすことで改善する可能性がありますが、肝炎・肝硬変に進行した場合は、何より禁酒が必要です。状態に応じて肝臓を保護する薬やステロイド剤などを使用します。アルコール依存症などの精神的な疾患が背景にある場合は、精神科医による治療も必要です。

お酒が好きな方は、長くお酒を楽しむためにも、適量(日本酒1合程度)を心がけたいですね。

●非アルコール性脂肪肝

【原因】

食べ過ぎや運動不足などの生活習慣の乱れや肥満などにより、肝臓に脂肪が溜まりやすくなります。糖尿病や脂質異常症、高血圧症などの生活習慣病の方は、脂肪肝を合併している可能性が高いといわれているため、注意が必要です。

【治療】

食生活や運動、睡眠などの生活習慣の改善と、体重を減らすことが大切です。糖尿病や脂質異常症などがある方は、疾患に合わせた治療を行います。

脂肪肝は、自覚症状がなく気付きにくいため、定期的に人間ドックや健診を受けることをおすすめします。脂肪肝を指摘された方は、早めに医師の治療を受けましょう。


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