貧血とは、血液の中を流れている赤血球の数やヘモグロビン(Hb)(赤血球に含まれているたんぱく質)が少なくなることをいいます。赤血球は、酸素を全身に運ぶ役割があります。

そのため、貧血になると、体のすみずみまで酸素を届けることができなくなってしまいます。酸素不足を補うために、血液のポンプである心臓が血液をたくさん流して鼓動が早くなったり、呼吸が速くなったりします。このように、心臓や肺に負担がかかってしまうのです。

【症状】

貧血の症状は、息切れや動悸、めまい、立ちくらみ、だるさ、頭痛、食欲の低下などがあげられます。しかし、ゆっくりと貧血が進行する場合は自覚症状に気付かないこともあります。

症状がなくても、健康診断で貧血を指摘された方や気になる方は、隠れた病気を見逃さないためにも、一度医療機関にご相談ください。

【原因】

血液の中の赤血球は、約120日たつと脾臓(ひぞう)などで分解されます。赤血球の割合を正常に保つためには、毎日一定の量が作られる必要があります。貧血は、体から出ていく赤血球の量・作られる量・壊される量のバランスが崩れることで起こります。貧血の多くは鉄欠乏性貧血です。

①体から出ていく赤血球の量が多い

消化管や尿路などからの出血、月経などが原因として考えられます。
健診で便潜血を指摘された方や、便が黒いと感じる方は、消化管からの出血の可能性があるため検査が必要です。

女性は月経や妊娠・授乳により男性よりも鉄分が不足しがちです。過多月経の場合はさらに貧血のリスクが高くなります。月経の量や周期、月経痛などに不安がある方は、原因を調べるために一度婦人科へ受診することをおすすめします。

②赤血球を作る量が少ない

偏った食事やダイエットなどにより、赤血球をつくる材料となる栄養素(鉄、葉酸、ビタミンB12など)が不足すると貧血につながります。

また、胃の切除やピロリ菌感染などにより栄養素がうまく吸収できない(悪性貧血)、赤血球の産生を促すホルモンの不足、赤血球を作る骨髄の病気なども原因となります。

③赤血球がたくさん壊される

赤血球の寿命が短くなってしまい、新しく作られる赤血球よりも壊れる方が多くなることで起こるタイプの貧血もあります。遺伝や免疫反応により起こる溶血性貧血では、通常の貧血の症状に加えて、白目の部分や顔などが黄色くなる(黄疸(おうだん))ことが多いのが特徴です。

【検査】

血液検査により、どのようなタイプの貧血なのかを調べます。血液検査などの結果に応じて、より詳しい検査ができる医療機関をご紹介し、胃や大腸の内視鏡検査、CT検査、婦人科関連の検査などを行い、原因にあわせた治療をしていきます

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