心臓は、私たちの体の隅々まで血液を届けるためのポンプの役割を果たしています。4つの部屋に分かれており、電気信号によりコントロールされて正常な拍動を形成しています。

【不整脈の種類と症状】

心臓の電気信号の流れに異常が出ることで不整脈が起こります。脈が乱れたからといって常に症状があるわけではなく、むしろ気付かない場合が多いようです。ただし、程度がひどくなれば自覚するようになります。

不整脈は、主に3つのグループに分けられます。

①期外収縮(脈がとぶ): 症状のない場合が多いですが、きゅっとする胸の痛み(一瞬または数十秒以内で治まるのが特徴)や胸部の不快感があらわれることもあります。

②頻脈(脈が速くなる):ドキドキと動悸がします。さらに脈が速くなると、心臓が十分な血液を送り出せなくなって、吐き気や冷や汗、意識が遠くなる症状が出てきます。

③徐脈(脈が遅くなる):脈が極端に遅くなると、めまいがしたり、ひどい場合は意識が無くなって倒れたりします。 脈の遅い状態が続くと、体を動かすときに息切れするようになります。

【原因】

心疾患や、高血圧、糖尿病、甲状腺の異常、肺の疾患、薬の副作用など、原因はさまざまです。また、加齢や疲労、ストレス、睡眠不足、肥満、喫煙なども心臓に負担がかかり、悪化させる要因になります。そのため、必ずしも心臓の異常が原因であるとは限りません。

【検査】

心電図検査や胸部レントゲン、血液検査をはじめ、より詳しい検査が必要な場合は24時間の心電図(ホルター心電図)や心臓超音波検査(心エコー検査)などを行います。

ホルター心電図では、不整脈の数がどのくらいあるのか、危険な不整脈はないか、症状との関係はどうか、狭心症は出ていないか、などが分かります。

【治療】

不整脈の種類や自覚症状、基礎疾患の有無などによりさまざまです。ストレスや生活習慣が原因であればそれを改善するようにし、電解質やホルモンの異常があれば、そちらの治療を行います。症状が強ければ不整脈を抑える薬(抗不整脈薬)を処方したり、ストレスや不安を和らげる薬(安定剤)を処方することもあります。不整脈の種類(特に心房細動)によっては、脳梗塞を起こす危険性があるため、脳梗塞予防の薬(抗血栓薬)を用いることもあります。

不整脈そのものに対する治療法として、電気ショックにより脈を改善する電気的除細動(AED)、不整脈を起こしている部分を焼く(カテーテルアブレーション)、一定の心拍を保つための人工ペースメーカーを取り付ける治療などがあります。

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